令和4年10月14日(金)18時30分より、アルカスSASEBO 中ホールにて『成年後見制度 市民講演会』を開催し、100名を超える市民の方々にご参加いただきました。
講師に長崎国際大学 人間社会学部 社会福祉学科 教授 脇野幸太郎氏をお迎えし、
・成年後見制度とは何のための、どのような制度なのか
・判断能力の低下したご本人やそのご家族、地域社会の人びと、みんながその人らしく生活していくために成年後見制度をどのように活用していくか
・成年後見制度をめぐる最近の状況
などについて、具体的な事例を交えながらわかりやすく丁寧にお話いただきました。
講演後の質疑応答では、地域には制度が必要と思われる方がたくさんいるが、その方の家族との関係もあり、ご本人の意思を尊重することが難しいとのお話や、身寄りがなく孤立した高齢者の方が一人でも制度につながる仕組みが必要とのお話が出ました。また、実際に後見人として活動されている方の実務や体験談などを聞きたいとのご意見もいただきました。
成年後見制度はこれまで、成年後見人等が、本人に代わって意思決定を行うための手段となってしまっている傾向がみられました。しかし、この制度はあくまで本人の意思を尊重し、本人自身の利益を最優先にするための制度です。まずは制度を「知る」こと、「知る」ことが早めに相談窓口へ「つなげる」ことになり、「つなげる」ことをきっかけにして地域のネットワークが「つながる」。このことが今後の制度の活用に大切であることをみなさんで共有できました。
みなさん、ご参加ありがとうございました!
来年度も成年後見制度に関する市民講演会の開催を予定しております。参加者の方々にとってより実り多い内容にできるよう取り組んでいきたいと思います。